火成岩を偏光板越しに観察する (前編)

火成岩の2つのグループ、火山岩と深成岩。両者を観察してつくりの違いに気づかせたい。
幸い、岩石のプレパラートはたくさんある。

ところが、普通の生物で使うような顕微鏡を使うと、無色ばっかりでインスタ映えしない鉱物の違いがよくわからない。
(画像は角閃石安山岩)
3769-07.jpg

なのでこういう時は、2枚の偏光板を直交して観察できる偏光顕微鏡を使う。
もともと光は軸方向に直角にあらゆる方向に振動しているのですが、偏光板Pを通過すると、その結晶方向と同方向に振動する光だけになります。その光はPと直交するように置いてある偏光板Qは、通ることができません。つまり光は通らず真っ暗になります。
3769-08.jpg
ところが、真っ暗になっているはずの2枚重ねた偏光板PとQの間に岩石のプレパラートをはさむと、あらふしぎ、なんかカラフルに見えるのです。(鉱物の多くは複屈折体(その中を光が通るとき方向によって光線の速度、屈折率、急酒精、振動面、振幅などが異なるもの)なので、Pで作られた偏光を2つに分かれさせ、それがQで合成され、光の強弱が見えるようになります)
3769-09.jpg
(石英玢岩・滋賀県大津市藤尾)

でもでもでも、うちの学校には鉱物用の偏光顕微鏡はございません。
では、どうするか。

解決策① 偏光装置付拡大鏡を使う
島津製作所の偏光装置付拡大鏡P-30形。
6枚目の画像は、取説にあった図ですが(実は上の図2も)、図1の1がポラライザー(偏光器)、2がアナライザー(検光器)、そして3が30倍の拡大レンズです。
3769-01.jpg 3769-02.jpg
3769-03.jpg 3769-04.jpg
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これを使うと観察しながら偏光板を回すこともできます。ということで偏光装置付拡大鏡を使って火成岩の観察をやってみた。

流紋岩(栃木県足尾町)


普通輝石安山岩(神奈川県岩村)


輝石安山岩(北海道ニセコ)


角閃安山岩(群馬県伊香保)


橄欖玄武岩(兵庫県豊岡市玄武洞)


黒雲母花崗岩(茨城県真壁町)


閃緑岩(福島県田人村)


閃緑岩(福島県植田)


閃緑岩(京都府鞍馬山)


斑糲岩(福島県小野町)


斑糲岩(筑波山)


蛇紋岩(埼玉県秩父郡皆野)


しかし、「偏光装置付拡大鏡って簡易版の偏光顕微鏡じゃん!」というツッコミがありそうですが、ぶっちゃけそうです。
鉱物用の偏光顕微鏡がないからどうするのか、というときに偏光装置付拡大鏡を使うってのは、「パンがなければケーキを食べればいいじゃない」的な、松本清張「点と線」で、東京駅の「4分間の空白」のトリックが実は飛行機(←ネタバレのため白字にしています)だった的なもやもやが残ります。

では、他の方法行ってみよう。(続く)
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