【生物の観察と分類の仕方2】生物の観察(2) スケッチをかいてみよう

さて、観察する生物の対象としては、校庭や学校周辺の生物のほか、食材として扱われている生物なんかもあります。

たとえばですね、イチゴ。おいしそうですね。
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今日はこれを観察してイチゴについて、今まで気が付かなかったことを新発見しましょう。観察の記録として、スケッチをしてみます。

課題:イチゴをスケッチして、新発見しよう!



スケッチについては美術(図工)でもやっているかもしれませんが、理科のスケッチはそれとは一線を画します。理科のスケッチはあくまでも「観察記録」ですから、正確にかくことが一番大切です。美術のスケッチだったら、汚いものを美化してかくことも許されるのかもしれませんが、理科のスケッチは汚いものだったらその汚さを記録することが大切なのです。

教科書にはスケッチのかきかたとして
・削った鉛筆を使い、細い線や小さな点ではっきりと描く。
・輪郭の線を二重にしない。
・塗りつぶしたり影をつけたりしない。
・対象とするものだけを描く。背景や周囲のもの、顕微鏡観察時の視野の円などは描かない。
・気づいたことなどを言葉で記録する。

ということが書かれていると思います。

これらのかき方も「正確に描く」ということをもとに考えれば、その理由がわかってきませんか。
線が太かったり点が大きかったりすると、正確さに欠ける。
また、輪郭の線を二重にすると、どちらが正しい線かわからなくなる。
塗りつぶしや影もそうですが、これは出来上がったスケッチを見る側からいうと、観察したものはそのような構造になっているとよみとられてしまいます。いい加減にスケッチを描いてしまうと、そのいい加減に書いたとおりの構造があると思われてしまうのです。
さらに線が途切れていたり、交差していたりしたら、見る人は「はぁ?どうなってんの??」となってしまうこともありえます。
そう、だったらかかない方がまだマシ。したがって、不必要な背景や周囲のものは、むしろ描かず、そのぶん観察した部分を正確にかくことに集中しましょう。
影をつける代わりに、点で凹凸を表す方法があります。細かい点を丁寧に打っていくのですが、へこんでいる場所は点を多く、出っぱっている場所は点を少なくかくと立体感が伝わります。

そうそう、たまに「スケッチに色をつけていいですか」という質問をする人がいます。いいのかな、ダメなのかな、ちょっと考えてみてください。

では、スケッチしてかいてみよう。
イチゴの断面をかいてみました。
3564-1.jpg 3564-2.jpg

どうでしょう。
スケッチをしていて、なにかイチゴの特徴をみつけましたか。

例えば、こんな特徴を見つけた人がいます。
〇タネに毛が生えている。
〇表面のタネから真ん中の赤いところまで、すじが通っていた(栄養を送っていた?)
〇イチゴのタネがあるところがへこんでいる。
〇イチゴの外側は赤いけど、内側は白いのとあわいピンクだった。
〇真ん中のうすピンクはスポンジのように見えているが、へこんでいる。
 正しくは「タネ」ではありませんが子どもの表現をそのまま掲載します。


さあ、これで課題の「イチゴをスケッチして、新発見しよう!」が解決しました。

ところで、今ならデジカメも普及していますから、観察記録だったら写真で撮ってしまえばいいじゃないですか。なぜあえてスケッチにこだわるのでしょうか。

一つの理由は、写真では案外同じ色で見えにくい部分とか、ピントが合わないなどの部分をスケッチならカバーできるからです。

でも、もう一つ理由があります。
実は先生がみなさんにスケッチをかいてもらう本当の目的は、単に観察物を記録することだけではなく、スケッチを通してしっかり観察することで、対象物のもつ特徴に気づてもらいたいからなんです。

今日観察したイチゴもそうですが、普段眺めて、よく知っているはずのものでさえ、いざそれをどんなものか説明したり図で描き表そうとすると意外に難しかったりします。同様に、観察記録をデジカメで撮影しただけで観察を終わりにすると、ほんとうだったら気がつくはずの特徴を見落としてしまうことが起こってしまうかもしれません。

でもスケッチをかけば、そのためには、視点をもって観察するので、特徴に気づくことができます。つまり、スケッチが上手に描ける人は、「観察力」がついている人でもあるんですね。

スケッチがうまくなりたいなら、もちろん技術的な物もありますが、まずは、対象物をよく観察すること、それが大切です。


関連(指導者用)
観察記録としてのスケッチ(『理科の教育』2016年9月号)
双眼実体顕微鏡のスケッチ
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