【力学的エネルギー9】力学的エネルギーの保存(2) 現実

さて、力学的エネルギー保存の法則ですが、ちょっと納得のいかないことがありませんか。

例えば振り子。前回の説明では

最初はA点にあったのですが、一番下のB点を通り越して、反対側のA点と同じ高さのC点まで上がって、そこからまたB点に向かって戻ります。
3484-1.png

となっていましたが、これは理想的な話。現実に振り子を使って実験すると、だんだんCやAの高さまで行かず、最後には一番低いBの位置で、かつ、止まってしまっています。位置エネルギーも低いわ、運動エネルギーもないわの最悪の事態です。エネルギーはどこへ行ったのでしょうか。

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/ ̄ _  | i   < 戦わなきゃ 現実と!
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ここで、落語の「花見酒」の話を思い出してみましょう。二人の間だけでお酒の売買をしていたので、二人の所持金の合計は最初から最後まで変わりません。これは理想的な話です。

ところが、現在は「消費税」という制度があります。お金をやり取りするたびに、第三者が10%ずつ持って行くとします。そうすると、二人がお酒のやり取りするたびに消費税をとられ、最終的には二人の所持金はどちらも無くなってしまいます。落語の「花見酒」は最後にお金が残っていただけ、まだ理想的な話だったのです!

位置さんと運動さんのお金のやり取りでいえば、三人目の登場人物「熱」さんが、やり取りするたびに摩擦や空気抵抗という消費税で少しずつ取り上げてしまう。そして最後は位置さんも運動さんもすっからかんで、すべては「熱」さんのモノに…

そう、「力学的エネルギー保存の法則」は位置エネルギーと運動エネルギーの二人だけの世界というのが前提なのです。
だから摩擦や空気抵抗などの第三者が存在すると、「力学的エネルギー保存の法則」は成り立たなくなってしまうのです。


遊園地にあるジェットコースターのコースをよく見てみるとは、滑り始める直前の位置が、全コースを通じて最も高い場所になっています。つまり位置エネルギーが最も大きい場所です。摩擦や空気抵抗がなければ最初と同じ高さまで行くはずですが、現実にはそれが許されず、最初より低い位置までしか届かない。だから滑り始める直前の位置が、全コースを通じて最も高いところなのです。


空気抵抗
例えば空から雨が降ってくるとき、雨滴は水から下に行こうとすると同時に、雨滴の下にある空気をどかさなくてはなりません。これが空気抵抗です。空気抵抗は断面積が大きかったり、速さが速いほどそれだけ空気をどかさなくてはならないので、大きくなります。雨粒の場合、空気抵抗と重力がつり合い、地上近くではほぼ一定の速さで落ちてきますし、雨粒の形も、球形ではなく下の方が物れたお饅頭のようになるわけです。
紙や羽がひらひらと落ちるのも空気抵抗によるもの。では、空気がなかったらどうなるでしょうか。この実験をご覧ください。
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