【運動の規則性8】 力と運動(5) 慣性の法則

力がかかっていない物体の運動である等速直線運動
一定の力がかかり続ける等加速度直線運動

この2つを見てきました。

そして1年生の力のところで
「物体に力が加わると、物体の運動の様子が変わる」というのがありました。

物体に力が加わった時の働きには、
①物体の形を変える 
②物体を支える 
③物体の運動の様子が変わる
とありますが、

②の「物体を支える」 というのは、その力が働かなければ物体は重力によって落下することを静止させていることだから、「物体の運動の様子を変える」ことになります。
②の「物体の形を変える」 というのも、形が変わることで止まっていた物体が動いたはずです。
したがってすべての道は「物体の運動の様子が変わる」に通じるといえます。
中1の段階でそんなこというと(中3でもですが)混乱するでしょうが。



物体に力が加わると、物体の運動の様子が変わる

これをいろいろアレンジすると

物体にちょっとだけ力が加わると、物体の運動の様子がちょっとだけ変わる
物体に大きく力が加わると、物体の運動の様子が大きく変わる。
これは斜面の角度を変えたときの話でしたね。

そして、
物体に力が加わらないと、物体の運動の様子が変わらない

運動の様子が変わらないというのは、速さも向きも変わらないということ。速さが変わらなければ等速、向きが変わらなければ直線。つまり、等速直線運動のこと。

したがって、
物体に力が加わらないと、物体の運動の様子が変わらない。
という説明は、

物体に力が加わらないとき、その物体の等速直線運動を続ける。
という説明になります。

さらに、力が働いていてもつり合っているときは?という声とか、
またずっと静止しているのも、速さ0で変化しない等速直線運動ということもできますが、「向きが不定」というのがわかりにくいという声にお応えして

物体に力が加わらないとき、または力が働いていてもつり合っているとき、止まっている物体は静止を続け、運動している物体は等速直線運動を続ける。

というちょっと長ったらしい説明になります。細かいクレームのせいで説明がどんどん長く、そしてかえってわかりにくくなる典型的な事例ですね。

これがニュートンの運動の第一法則、慣性の法則です。

具体的な事例は エクスペリメンツ ~現代の技術を育んだ科学実験~あたりをどうぞ。

このほか、ヘリウムの風船を使った慣性の法則の実験や、高校の範囲になりますが慣性力についての過去のブログ記事もありますのでよかったらどうぞ。





さてさて、慣性の法則の本質は、力を加えなければ運動は変化しない、ということです。
慣性の法則はニュートンの運動の第一法則ともいわれ、運動の、いや、物理学のはじめの一歩、イロハのイ、一丁目一番地といったところでしょうか。それだけはじめにおさえておきたい重要な法則といえます。

そして、この法則は、物理学のみならず、ある意味、自然というものの本質をつかんでいるのではないかと思います。
すなわち、自然は変化することを嫌い、手を加えなければ(時にはちょっとくらい手を加えても)、今まで通り、現状維持を望んでいるのではないかと。

たとえば、レンツの法則。あれは、磁石を動かすなどして磁界が変化するとき、その変化を妨げるように働きます。つまり、磁界の変化を嫌って、現状を維持しようとするわけですね。

「変わらなきゃ」とか「Change!」とか変化をすることがもてはやされたりしますが、しょせん、現実は変化を嫌う世界。
それに打ち克つには大きな力が必要だというわけです。

現状を変えるには「力」が必要であること。
何もしなければ現状は変わらないということ。

それって、自然の摂理であると同時に、世の中の真理にも思えてなりません。
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