【力のつり合いと合成・分解3】力の合成・分解(1) 力の合成(前編)

みんなで力を合わせると、大きなことができそうです。
でも「船頭多くして船山に上る」なんてことわざがあるように、せっかく一人一人が優秀でも、力を合わせようとすると、うまくいかないこともありそうです。

いずれにしろ、一つの物体に複数の力があるというのも、ちょっと複雑な感じです。
ならば、一つの物体にかかる複数の力を物体に与える効果は変えずに、一つの力に置き換えたい。

とりあえず2つの力を合わせると一つのこんな力です、というふうにはできないだろうか。

課題:力A、力Bの2つの力から、2つの力を合わせた合力Fを作るにはどうしたらよいか。



課題でしれっと書いてしまいましたが、複数の力と同じ働きをする一つの力を合力といいます。よみは「ごうりょく」です。「ごうりき」ではありません。

力Aと力Bが一直線上にあれば、話は簡単です。
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・力A,力Bが同じ向きならば、合力Fも同じ向きで、力の大きさは2つの力の大きさの和になります。
・力A,力Bが逆向きならば、合力Fの向きは力A,力Bのうち大きいほうの向きで、力の大きさは2つの力の大きさの差になります。
・とくに、力A,力Bが逆向きで大きさが同じならば、合力Fの大きさは力A,力Bの大きさの差、といってもそれは0になりますから、合力は0ということになります。しつこいようですがこれが「つり合い」です。言い方を変えると、複数の力がつり合っているということは、それらの力の合力が0ということです。

問題は、力Aと力Bが一直線上にない場合です。

ここで使うのが、ケニスの力の合成実験器
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ばねとか滑車とか大きな分度器みたいなのとかあって、どう使うか説明しづらいのですが、
まずは写真のようにばねをまっすぐ10cm伸ばして、滑車を使ってばねばかりで力の大きさを測ります。滑車の下には吸盤が付いているのですが、だいぶ使い込んで古いものなので、吸盤が取れたり。プラスチックの腕が折れそう(じつはこのパターンで何個か壊れている)なので、手で押さえたほうがいいかもしれません。
3441-03.jpg

ひとまず、ばねを10cm伸ばすには、2Nの力が必要だとわかりました。
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では、次のように30度、30度のパターンや60度、60度のパターンで同じようにばねを10cmまっすぐ引き延ばすには、それぞれ何Nの力で引っ張ればよいでしょうか。調べてみましょう。終わったら、違う角度でもやってみましょう。
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実験すると、ばねばかりの目盛りの読みは、30度30度の方は2本とも約1.2Nずつ、60度30度の方は2本とも2Nずつになりました。

30度30度の方は2本とも約1.2Nずつになった、という結果は、1本だと2.0Nになったという結果と合わせると、
下の図の2つの作用点にかかる力の働きは同じ、つまり赤と橙色で示された矢印の合力が青の矢印になるということです。
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といってもこれだけではわかりにくいので作図をしながら見ていきましょう。
この3本の力の矢印ですが、コピーしたり平行移動させたりするとこんなことがおこります。
力の矢印は平行移動させる分には、力の矢印の向きや長さ(つまり力の向きや大きさ)を変えないというところがミソです。
3441-09.jpg

作用点Oから2つの力、力A力Bが加わるとします。二つの合力は、Oからでる力Aの矢印の先端の点Aから力Bの矢印をかき加え、その先端が合力Fの力の矢印の先端となります。

これは作用点Oから出ている力Bの先端から力Aの矢印をかいたとき、力Aの先端も同じ場所Fになります。

つまり 力Aの矢印+力Bの矢印 = 力Bの矢印+力Aの矢印 = 力Fの矢印
って感じしませんか?つまり力A力Bを合わせた合力が力Fなのです。

この 力A+力B=合力F っぽい感覚をつかんでもらえればと思います。

このとき、四角形OAFBは平行四辺形になります。これを力の平行四辺形といいます。

なので、力A、力Bの合力を作図で求めることができます。力A(OA)、力B(OB)を2辺とする平行四辺形を作り、Oから新しくできた頂点Fに対角線を結べば、OFこそが合力になるのです。

ちなみにこの平行四辺形(というかひし形ですが…)、ABを結んでOFとの交点をCとし、OA=OB=1.2cmとします。
△OACは30度60度90度の直角三角形ですから、OA:OC=2:√3(=1.7)  OA=1,2とすれば OC=1.02
OF=2OC=2.04 となって OA=約1,2NとしてOF=2.0Nという結果とアイマス

3441-10.jpg

では、同様にして60度60度では2Nでしたが…あれ、合力も2Nでしたね。どういうことでしょう。
数学が得意な人は同じように作図すれば、きっと納得いただけるでしょう。

が、次回は数学が得意な人はもっと納得いただけるお話です。
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