中学理科で解ける センター試験2019 地学基礎編

大学入試センター試験は、高校の学習内容をもとに出題されているわけですが、理科の基礎科目については、よくみると知識レベルは中学校の範囲だったりします。とすると、3年間の理科の知識が定着していて、かつ思考力をフル回転させれば中学生でもなんとかできてしまう問題は何問か紛れています。

2019年度のセンター試験からそんな問題を拾っていきましょう。
そして地学基礎です。

第1問
問1 地球が球形であることは,いくつかの経験的事実から知られる。その例と して適当でないものを,次の①~④のうちからーつ選べ。
① 月食のときに月に映る地球の影が円形である。
② 船で沖合から陸地へ向かうと高い山の山頂から見えてくる。
③ 北極星の高度が北から南へ行くほど低くなる。
④ 岬の先端から海を見渡すと. 水平線が丸く見える。


正解 ④ 「地球が丸く見える岬」みたいな観光地はあるようですが…

問2 次の図1は、ある地点に設置された地震計の記録である。この地域におけるP波およびS波の伝わる速さは、それぞれ5km/s、3km/sである。震源から観測点までの距離として最も適当な数値を、下の①~④のうちから一つ選べ。
3176-1.jpg
① 10   ② 18   ③ 24   ④ 30


グラフより初期微動継続時間は4秒。
震源から観測点までの距離をL(km)とすると
L/3 - L/5 = 4
ここからLを求めると L=30
正解 ④

問3 ハワイ諸島は. プレート運動と特徴的な火山活動によって形成されたと考えられている。代表的な島A~Dの形成年代を、それぞれ約40万年前(A)、約130万年前(B)、約370万年前(C)、約510万年前(D)であるとする。 現在における島A~Dのおおよその配置を示した図として最も適当なものを次の①~④のうちからーつ選べ。ただしプレートは一定の速さで ほぼ西北西の方向に移動しているものとする。
3176-2.jpg
3176-3.jpg


西北西にあるものほど古い(DCBA)、そしてDC間は140万年、CB間は240万年、BA間は90万年なので、CB間が長め。
正解 ③

問4
ある日,ジオくんが地質調査に出かけたところ,次の図2のような露頭を観察できた。A層は泥岩層であり,摺曲していた。B層は基底に礫岩を伴う砂岩層であり,西に傾斜していた。ここで見られる地層形成と変動の過程で,A層の堆積以降に起こったと考えられる下の(ア)~(オ)の順序として最も適当なものを,後の①~④のうちから一つ選べ。
3176-4.jpg
(ア) マグマが貫入した。
(イ) 地層がほぼ水平(東西)方向に圧縮された。
(ウ) 隆起と浸食が起こった。
(エ) 地層全体が西に傾いた。
(オ) B層が堆積した。
① (イ)→(ア)→(エ)→(ウ)→(オ)
② (イ)→(ア)→(ウ)→(オ)→(エ)
③ (ア)→(イ)→(エ)→(ウ)→(オ)
④ (ア)→(イ)→(ウ)→(オ)→(エ)


これは中学理科でもよく見る問題ですね。
A層では褶曲していますが、マグマはその影響を受けていません。つまり褶曲してからマグマの貫入があった。
そして礫岩の不整合は隆起と沈降のしるし。
さらにB層は斜めにまっすぐなので堆積してから地層全体が西に傾いた。
正解 ②

問6 次の文章中の[ イ ]・[ ウ ]に入れる語の組合せとして最も適当なものを,下の①~⑥のうちから一つ選べ。

 次の図3 は離れた二つの露頭Xと露頭Y における地層の積み重なる順序と示準化石a~fの産出状況を模式的に示したものである。図中の実線 は. 地層から化石が産出したことを意味する。
 両露頭の示準化石の産出状況から、露頭XのB層は露頭Yの[ イ ]と同時代に堆積したものとみなせる。 また,露頭XのA層と
[ ウ ]に相当する地層は、露頭Yには認められない。
3176-5.jpg
図3 露頭Xと露頭Yにおける至純化石a~fの産出状況の模式図
3176-6.jpg


資料の見方の問題。露頭XのB層はbefの3つの示準化石がある。それは露頭YだとO層と同じである。
また露頭YのP層はbcfで露頭XのC層、露頭YのQ層はadfで露頭XのE層とそれぞれ同じである。つまり露頭XのA層とC層は、同じ化石分布の地層が露頭Yにはないことになる。
正解 ②

問7 次の図4は、様々な性質のマグマが噴出して形成された火山a~cの断面を模式的に示したものである。これらの火山を形成したマグマの性質の組合せとして最も適当なものを、下の①~⑥のうちから一つ選べ。
3176-7.jpg
3176-8.jpg


もろ中学理科。よく忘れ去られているところでもあるけど。
aが白っぽい、bが中間 cが黒っぽい で該当する火山岩は 流紋岩 安山岩 玄武岩と。
正解 ①

問8 次の図5は輝石,斜長石,角閃石から構成される,ある深成岩の組織の観察例である。直線と黒丸は,1 mm間隔の格子線とそれらの交点を表す。 図中の各鉱物内に含まれる黒丸の数(計25個)の比が、岩石の各鉱物の体積比を表すとするとき,この岩石の色指数として最も適当なものを,下の①~⑥のうちから一つ選べ。
3176-9.jpg
① 12  ②20  ③32  ④68  ⑤80  ⑥88


色指数とは何か中学ではやってないけど、選択肢を見て「もしかして有色鉱物のパーセントかな」と思ってくれると、その通りだったりします。(ハイレベルな思考力の他に、カンのよさまで求めるやつ)
数えてみると25個の点のうち、8つが有色鉱物です。 8/25=32%
正解 ③

問9 ある火成岩には30重量%(質量%)の斑晶が含まれていた。斑晶と石基の平均的なSiO2含有量は,それぞれ55重量%,65重量%であった。この岩 石のでき方とSiO2含有量の組合せとして最も適当なものを次の①-④の うちからーつ選べ。
3176-10.jpg


「斑晶」「石基」と言っている時点でもう火山岩。
0.3×55+0.7×65=62
正解 ②


第2問 天気図に関する次の文章を読よ、大気と海洋に関する下の問い(問1~3)に答えよ。
次の図1はある年の1月23日9時の地上天気図である。日本周辺は西高東低の冬型の気圧配置になっている。
3176-11.jpg
問1 図1 から読み取れる気圧に関連した特徴を述べた文として最も適当なものを次の①~④のうちから一つ選べ。
① 地点Aの海面気圧は992 hPaである。
② 海面気圧は,地点Aの方が地点Bよりも高い。
③ 水平方向の気圧の差によって空気にはたらく力の大きさは. 地点Aの方が地点Bよりも大きい。
④ 地点Aの空気には水平方向の気圧の差によって南西向きに力がはたら く。


①地点Aの海面気圧は1008hPaである。 
②地点Bの海面気圧は1028hPaで、地点Bの方が地点Aよりも高い。
③等圧線の間隔が狭いほど強い風が吹くので、これが正しい。 
④北西から風が吹くので南東向きに力がはたら く。
正解 ③

問2 図1の天気図の日時における気象衛星赤外画像として最も適当なものを、次の①~④のうちから一つ選べ。
3176-12.jpg
3176-13.jpg


冬の天気の雲画像は、日本海がポイント。北西から南東へ筋があり、日本に近づくにつれだんだん白くなっていく。
正解 ②

問3 図1の天気図における、日本周辺の大気と海洋の関わりについて述べた文として最も適当なものを、次の①~④のうちから一つ選べ。
①オホーツク海から日本海に流れ込む冷たく湿った空気が,日本海上で暖め られて上昇し,日本付近で前線が停滞しやすくなる。
②東シナ海から日本海に流れ込む暖かく湿った空気が,日本海上で冷やされて,霧が発生しやすくなる。
③日本の東の海上の低気圧から日本海に吹き出す暖かく乾いた空気が,日本海上で冷やされて下降し,晴天域が広がりやすくなる。
④大陸の高気圧から日本海に吹き出す冷たく乾いた空気が,暖かい海から水蒸気を受け取り、 雲が発生しやすくなる。


冬の天気はシベリア高気圧(寒冷・乾燥)が日本海へむかって風が吹くが、日本海で水蒸気をもらいうけるので、日本列島に近づくにつれ雲が成長していく。って第2問は3問とも中学理科じゃねーか!
正解 ④

50点中36点が中学理科(とハイパーな思考力と勘の良さ)で解けます。地学基礎おすすめ。
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