ダイヤモンドは計算づくの輝き

美しい宝石のダイヤモンド。

ダイヤモンドの価値を決める要因は4つあり、いずれもCで始まるので、4Cと言われています。

カラット(Carat=重さ)
カラー(Color=色)
クラリティー(Clarity=透明度)
カット(Cut=形状)

この4つのうち、カットに注目してみましょう。
カラット、カラー、クラリティーはダイヤモンドそのものの品質で、産出されたときに運命は決まっています。
ところが、カットはどうでしょう。カットだけは、産出時ではなく加工時にその運命が決まります。

カットの良し悪しはダイヤモンドの輝きに大きく影響します。
例えば下の図では(a)が、上から入った光がダイヤモンドの中で反射して上に戻ってくるので、上から見たらそれだけ輝いて見えます。ところが(b)や(c)はカットが浅すぎたり深すぎたりするので、上から入った光が戻ってこないため、ダイヤモンドの輝きは鈍くなってしまうのです。

3165-1.png
(a)理想的なカット (b)浅すぎるカット (c)深すぎるカット
ダイヤモンドのカットと光の進み方
※この図はダイヤモンドの縦横比や屈折率などを配慮して描いてはいません


カットがほんの少し歪んだり、角度がほんの少し違ったりするだけで、光はうまく屈折せず、ダイヤモンドの輝きが変わってくるのですね。カットする職人さんは「ミスしたらこのダイヤの価値は下がる…!」ってプレッシャーを感じながらカットしているのではないでしょうか(ド素人目線)。

さて、このようなダイヤモンドのカットは「ラウンドブリリアントカット」の一つです。このラウンドブリリアントカットは、1919年に宝石職人のマルセル・トルコフスキーMarcel Tolkowskyが発表したものです。宝石職人だけあって、経験と試行錯誤でこのようなカットを開発したのでしょうか。
と思いきや、このマルセル・トルコフスキーにはもう一つの顔があって、それが数学者だったのです
数学者らしく、ダイヤモンドの反射や屈折率などを計算し、最も美しく輝くようにカットの形状や角度を理論的に求め、1919年、その名も「ダイヤモンドデザイン」という本を著し、Best proportions of a brilliantとして示したのです。
Marcel Tolkowsky. Diamond Design: A study of refrection and refrection of light in a diamond. 1919.
(ほかにもここで読めます)

現在のダイヤモンドで使われているラウンドブリリアントカットも、マルセル・トルコフスキーの案をもとにして進化していったものです。


ダイヤモンドのキラキラとした輝きは、綿密に計算しつくされたものなのですね。

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